ぜんディスク有限会社
代表取締役　中村善久


私は18歳になるまで「楽器」なるものをまともに奏でることができなかった。だからこそ、学生時代「音楽サークル」に所属し、なおかつ、「楽器メーカー」の教室にも通い、当時流行っていた「アコースティックギター」の練習に没頭した。
時が経ち、その少年は数々の音楽活動を体験し、様々な思考錯誤を繰り返した。そして、数多くの同人と同様「メジャー」への憧れを持ちはじめ、自身の「音源制作」に取りかかった。しかし、当時のレコーディングは「デジタル」全盛の昨今とは違い「アナログ」時代であり、何より高額であった。「お金」は貯めればどうにでもなったが、どうしても適わぬ問題が二つあった。それは、あらゆる角度から「サポート」してくれる「プロデューサー他を要する会社」の存在が皆無であったことである。そして、もうひとつは、少年自身の才能の無さであった。それ故、彼は音楽社会から離脱した。
　少年は青年を経て壮年となった。彼は、音楽活動を再開した。そして、今でも有能で活力ある若者が、その少年と同じような「夢」を持ち、同じような「悩み」を持つことを知る好い機会となった。それならば、彼らの「夢の実現」ができないものかと真剣に考えるようになった。そして、その結論が会社を辞め、これを「生業」とする事となってしまった。
　私は世間で云うところの「ミュージシャン」ではない。ただの「音楽好き」の人間である。しかし、その「音楽好き」人間が疑問を感じる場面がこの音楽業界には、多々存在しているようである。微力ではあるが「レイトワーク」として、この業界に「新風」を吹き込めたらと、今日も新人アーティスト発掘に「金」・「時間」・「足」を費やしている。
　音楽とは、人を虜にする何と摩訶不思議な価値ある存在であろうか。


Wed 05/07/06


ぜんディスク有限会社
専務取締役　てっど荒井

「 確かめて認める」
役員として、プロデューサーとして、ミュージシャンとして、そして一人の男として・・・